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2012年6月23日 (土)

海へ

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「良かったね、やっと海に来られて」
後ろから弟が声を掛ける。その言葉は、
海風に放たれた白粒を追うように
共に風に乗り碧の中へと運ばれて行った。
そうか、海に来たいと言ってたか。
そうだったかも知れない。
とにかく母は故郷の鹿児島へ行きたいと生前よく言っていた。
鹿児島の海はきれいだ、魚が新鮮だと、懐かしげに。

まだ祖母が健在だった鹿児島の実家へ、母が帰ったのは
もう20年以上前だったと思う。
当時飼っていた犬2匹も飛行機に乗せて一人と二匹で行ったのだ。
それからまた、行こうと思えば行けたのに、
なかなか帰れずにいさせてしまい、
結局それが最後になったという事だけが、
私に残った母に対する後悔。ごめんね。

今年4月、私達は真っ白なパウダーになった彼女を
鹿児島の海に連れて行った。
そして、我が家で飼って来たわんにゃん逹も共に粉骨して
ママと一緒に放ってあげた。
全く意識していなかったのだが、その日はママの誕生日。
とはいえ、彼女には二つの誕生日説があり、
この日と私達が信じ続けて来た日が
実は祖父母の届け出が遅れて別の日だと、
晩年近くになって主張する母に途方にくれた私逹家族。
まあ、そんな事はどうだっていいのだ。
ただ様々な役所関係の手続きが大変で
私は彼女の不思議ちゃんに翻弄されたのだけれども。

この浜辺と海は、私自身、幼少の頃に母や祖父母、親戚たちと
遊んだ場所で、今でもその時の写真が沢山残っている。
みんな、若い。祖父母も、叔父、叔母、そして母やいとこ達。
私はまだ2歳に満たず、私の姪っ子より若い。
小さなボートに乗り込んでいる者、
ボートにつかまって海から顔を出して笑っている者。
もういない人、健在の人。
モノクロの写真を今見ると、
4月に見たあの海の色がオーバーラップして写る。
そして真っ白になった母を見送りながら
あの写真から聞こえてくる陽気な声逹が
風の中に聞こえていたような気が、今した。

オマケの写真

Img_4167

しんみりとミッションコンプリート中の我らを横に
犬逹はだだっ広い浜辺でハイテンションで駆け回ってました。
ハイ、我々も彼らを連れて行ったのです。鹿児島へ。


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2012年6月 2日 (土)

Photo


半年振りのブログ更新。
ずっと気になりながらもTwitterやmixi、
facebookなどのSNS系にばかりとらわれている昨今。
自宅でパソコンに向き合える時間が少なくなり、
いつでもiPhoneから投稿できるSNSに慣れると
確かにブログが少し面倒に思えてくる。
でも今日は久々に何も予定のない週末。
思い出したように自分のブログを開いている。

写真は今朝届いた青梅。
水に放ったら初夏のいい香りがフワッと漂い始めた。
氷砂糖に漬けて、
甘酸っぱい青梅シロップを舐められるのは
2週間ほど先になるかな。
昨年の夏、炎天下を汗ぬぐいながら母を看にやって来てくれる
訪問看護師さん逹に冷水で割ったものを出すと、とても喜んでくれた。
あまりに感激してくれるので、つい嬉しくなり
青梅を買い足して沢山作ったのが、まだ冷蔵庫に残っている。
あの看護師さん達は今日もこの空の下、
自転車を漕いで必要とされるところへ走り回っているのだな。

ところで、
何も予定がない週末なんて寂しいと、
若い頃は思っていたけれど、今は逆。
たまった家事を片付けながら、青梅を漬けたり、犬猫のそばに居たり。
そんな静かな日は週に一回しか来ない。
いや、予定を入れたら月に一度もないかも。
予定は遊びだけではない。平日に余裕はないから、
病院通いも買い物もその他庶務的なことは全て
必然的に土曜にやらなければならなくなる。
だから週末はホントーに貴重なのだ。
え?日曜は休みじゃないのかって?
ワタシゃ、土日の週休二日をいただいてます。
でも日曜はいつもとは別の仕事が入ってるんスよ、
ウチの社長曰く、「天上の仕事」ってのが。
でも半日で帰っちゃうんデスけどね。
ホントは丸一日神様にお捧げしなきゃいけないだろー!
って叱責の声がそこココから聞こえてきそうなんデスけど。
あ、読んでないね。しばらく更新してないから(笑)

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